他人の力を借りる

image
Photo by Annie Spratt on Unsplash

※この記事は2020年5月16日の投稿を再編集したものです。
※この記事は2021年7月25日の投稿を再編集したものです。

他人に何かを頼むのは苦手である。
それをするくらいなのら、我慢するか、自分で何とかする。

個人的なことならそれでよい。
でも、仕事においてはそういうわけに行かない。
仕事は結果を出してなんぼである。
苦手だからといって逃げていては仕事にならない。

心理的な負担を軽くするためにやっていることを紹介させていただきたい。

なぜ他人の力が必要になるのか

当然ながら自分だけでやり遂げられない仕事がある。

自分は何でもできるスーパーマンではない。
質と量、どちらにおいても一人でできるような仕事は少ない。
あったとしてもせいぜい雑用程度の仕事だろう。

仕事の中には、能力だけでなく、権限を必要とするものもある。
新企画など承認を必要とするような仕事は、権限を持った人の力がどうしても必要となる。

であれば、他人の力を借りるテクニックをマスターしておくしかないだろう。

大義名分を立てる

まずは大義名分を立てることが重要である。

自分のためにやってくれというのは言いにくい。
会社のため、日本のため、世界のため、という大義名分があれば、心理的負担は軽くなる。
そこまで話を大きくする必要はなくても、「○○から言われて困っている」でも構わない。

とにかく、自分のわがままでないことを自分の意識に植え付けよう。

他人の力を借りるテクニック

日頃から恩を売っておく

他人の力を借りるには、日頃から周りに恩を売っておくことが肝要である。

自分の仕事でなくても、困っている人がいたら助ける。
損得を考えずに行動しておれば、周りも快く力を貸してくれる。
「情けは人のためならず」である。

これを心理学では「返報性の原理」という。

日頃から思いやりの心をもち、人間関係を円滑にしておけば、周りからの協力も得やすくなる。

結論から話す

遠慮がちに話すと、どうしても回りくどい表現になってしまう。
それが原因で相手を苛立たせては逆効果である。

思い切ってやって欲しいことを先に言ってしまう方が伝わりやすい。
忙しい相手に対しては特に効果がある。
これをアンチクライマックス法という。

きっと相手は興味を持って「詳しい話をしろ」と言ってくるはずだ。

詳しく説明するために次のような項目で整理しておくとよい。

  • 目的や意義
  • 背景や経緯
  • 現状と問題、課題
  • 得たい成果や効果
  • 制約条件
  • 役割分担(「お前は何をするのだ」と言われないように自身も含める)
  • 対応案、手順案
  • 成功条件、完了条件
  • 期限、成果物

    前もってA4用紙1枚にまとめて相手にも渡せるようにしておけば親切だし、もれなく話すことができる。

    B案、C案を用意しておく

    忙しいなどの理由で相手から断られたときの代替案を考えておく。

    • 期間が軽くなるよう仕事を分割して一部分だけを受けてもらう
    • 負担が軽くなるよう成功条件、完了条件を緩める
    • 他の方法を提案してもらう

    もともとの案を A案とすると、B案、C案として用意しておくのだ。

    相手は、B案、C案なら受けてくれるかも知れない。
    それでもできない場合は、相手の人脈を使って、それらが対応できる人たちを紹介してくれるかも知れない。

    まとめ

    依頼する仕事の内容にもよるが、ここまで準備しておけば、たいていのことは引き受けてくれるはずだ。
    これでだめなら、その仕事はできないとも言えるし、それを依頼してきた相手に謝って断るしかない。

    いずれにせよ重要なのは、日頃から円滑な人間関係を構築しておくということである。
    日頃から周りの人たちに思いやりの心をもち、その人たちが喜ぶようなことをしておれば、自ずとよい人間関係が構築できるであろう。

    ただし、くれぐれも周りの奴隷になってはならない。
    あくまでも自身が主体的にやっているという認識のもとにやること。
    その認識がなく、やらされるのは奴隷である。

    Posted in  on 4/08/2022 by rteak |