兼務なんて無理
プロジェクトマネージャは、どんなに人手が不足していても、他の役割と兼務するのは避けた方がよい。マネジメント用資料の作成までは許されるが、メンバーが行うべき作業を行うのはもってのほかである。
プロジェクトマネージャがマネジメントに専念できないプロジェクトは必ずと言ってもよいほど失敗する。
プロジェクトマネージャの責務
プロジェクトマネージャに課せられる責務としてはつぎのようなことがある。
- ゴールに至るまでのシナリオを描き、計画を立てること。
- 必要となるリソースを確保し、予算内に収まるよう有効に活用すること。
- 不確定要素を潰し、コントロールできる状態にしていくこと。
- リスクを想定し、問題が顕在化する前に対策を打つこと。
- 常に先回りし、メンバーの行き先をリードしていくこと。
- あらゆる手段を使って計画と実績のギャップを埋めること。
- プロジェクトの状況を弛まなく ステークホルダー - Wikipedia と共有すること。
- プロジェクト運営の障害を全力で除去すること。
常に冷静な判断をするための時間を確保しておかなければならない。
重要なのはコミュニケーション
プロジェクトマネージャが自らの義務を果たすためにはステークホルダーとのコミュニケーションが重要である。
特にリスク・コミュニケーション - Wikipediaが最重要であろう。
プロジェクトマネージャがマネジメントに専念できないということは、プロジェクトにとって大きなリスクである。
ステークホルダーに次のようなことを理解していただく必要がある。
- プロジェクトマネージャの義務
- プロジェクトの目的と目標
- 目標を達成するためのプロセス、タスク、スケジュール
- 目標を達成するための体制(必要なスキルセット、人数等)
- 現状の課題や問題、想定できる影響
プロジェクトマネージャがマネジメントに専念するためには、ステークホルダーがこれらを十分に理解したうえで、対策を協議し実施していかなければならない。
ステークホルダーがプロジェクトに対してどれだけ理解し、協力してくれるかがプロジェクトの成否を決めると言っても過言ではないだろう。
プロジェクトマネージャはコミュニケーションを惜しんではならない。