2023年8月に読んだ本

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2023年8月に読んだ本は、10冊、3,985ページ。
2023年に読んだ本は、67冊、23,842ページ。

屋上のテロリスト/知念実希人

ページ数

366

読了日

2023年8月1日

感想

2つの国家を手玉に取るJK。
その深慮遠謀に翻弄される為政者たち。

痛快だった。
回収の前にわかってしまう伏線もあったが、それも含めて楽しめた。

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産霊山秘録/半村良

ページ数

502

読了日

2023年8月7日

感想

「産霊山」と「ヒ」をモチーフに戦国時代から現代までの歴史を解く推理小説。
明智光秀、猿飛、佐助、鼠小僧次郎吉、坂本龍馬、近藤勇、沖田総司らが登場。

本能寺の変については得心。
歴史は証明のしようがない。
推理が面白ければよい。

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ゴールデンスランバー/伊坂幸太郎

ページ数

690

読了日

2023年8月11日

感想

目的を果たすまで手段を選ばぬ権力者。
ターゲットになってしまった善良な市民。
真実の声なんて届くはずもない。
取るべき道はたったひとつ。

伏線がいっぱい。
面倒なので数えなかったけれど。

ロックなオヤジたちが格好よかった。
締めのストーリーもロックだね。

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火のない所に煙は/芹沢央

ページ数

288

読了日

2023年8月13日

感想

ミステリー色の強いホラー。

恐怖を感じさせるための仕掛けが幾重にも。
それでもあまり恐怖を感じなかった。

因果関係を合理的に説明することによって恐怖を増幅させようとしているのだが、自分にとってはそれを考えることによって冷めてしまうようだ。

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常設展示室/原田マハ

ページ数

240

読了日

2023年8月15日

感想

ハレとケ。
常設展示室はケ。
いつでもそこに行けば会える一品。
大切な何かを気づかせてくれる。

六つの短編集。
最後の物語では不覚にも涙をこぼしてしまった。

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ひらいて/綿矢りさ

ページ数

189

読了日

2023年8月17日

感想

たとえ大学受験を控えた一年が、どんな誤りを犯していても、この一生の驚くべき現実に比べれば、二ヶ月のすばらしい旅行の最後の一日に風邪をひいているようなものである。

冒頭に出てくる仮装行列。
自分の出身高校にもあった。
調べてみたら著者もムラコウ。

感情と思考、言動がチグハグだった時代が蘇った。

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傭兵代理店/渡辺裕之

ページ数

464

読了日

2023年8月18日

感想

罠にはめられた元刑事は真犯人を追って傭兵になり巨悪を追い詰める。
表向きは質屋、裏の稼業は傭兵代理店。
この傭兵代理店にはもう一つの顔があった。

テンポよく展開するストーリー。
圧倒的な強さに裏付けられた安心感。
楽しみながら一気に読んだ。

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マチネの終わりに/平野啓一郎

ページ数

468

読了日

2023年8月21日

感想

ラストシーンが美しすぎて胸が熱くなった。
この二人なら過去を変えながら現在を変えないままでいられるだろう。

豊かな表現と繊細な心理描写を味わいながら読んだ。
自分の中ではこの作品は純文学の範疇にある。
純文学は苦手だが、ギターとバッハが好きだから読み通せたような気がする。
途中まで辛かったが、最後まで読んでよかった。

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異邦人(いりびと)/原田マハ

ページ数

421

読了日

2023年8月26日

感想

読み始めはどの人物にも好感がもてなかった。
次第に気持ちが二人に傾き始める。
清かで仄かな復讐劇。

京都の美しい景色、町並み、お祭り、料理、言葉、何もかもが懐かしかった。
作者の豊かな表現力が心地よかった。

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乃木希典と日露戦争の真実/桑原嶽

ページ数

357

読了日

2023年8月30日

感想

司馬遼太郎の小説「坂の上の雲」とは異なる乃木希典像と日露戦争観。

職業軍人の観点で分析されているので、想像を膨らませた小説よりは多分真実に近いのだろう。
ただ司馬遼太郎を罵倒する表現は酷かった。
確かに司馬遼太郎も酷いことを書いていたと思う。
それにしても乃木希典を擁護するためとはいえ読むに耐えられない表現だった。
冷静な表現に努めておれば真実味を増したに違いない。

こじつけもありバイアスがかかっている箇所もあった。
タラレバも多かった。
巻末に乃木神社宮司の寄稿文があり、それも何らかの意図を感じさせる。

史料は残した者にとって都合のよいものしか残らない。
歴史は推理に過ぎないし時代によって解釈は移り変わる。
平和のために何事も鵜呑みにせず何者にも肩入れしないで生きていこうと思う。

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Posted in  on 8/31/2023 by rteak |